デニムをかっこよく育てよう!色落ちの違い知ってる?

2023.05.15 岡山デニムスーツ

デニムをかっこよく育てよう!色落ちの違い知ってる?

デニムやジーンズの楽しみの一つに「色落ち」がありますよね。

デニムは同じ生地でも仕上げ加工の違いや着用時の動きなどで、様々な色落ちを見せます。

着こむ程に体に馴染み、世界に一つだけの理想のデニムに近づけるために色落ちの違いをマスターしておきましょう。

目次

デニムはなぜ色落ちするの?

デニムは一般に縦糸が表に横糸が裏側に現れる綾織という織り方で織られています。

縦糸にはインディゴ染料で染めたインディゴブルー、横糸には白色の糸のままで織られる事から、裾をロールアップした時などには表側はインディゴブルーが濃く表れ、裏側は表より白っぽいブルーに見えると思います。

またインディゴ染料は粒子が荒く染み込みの弱い染料であり、糸の芯まで染める事が出来ておらず糸の表面は青く見えますが、糸の芯は白い状態で染め止まっています。

染み込みが弱い染料の為、反対に色落ちもしやすいという性質になり、洗濯の仕方や履き方のクセなどによる摩擦によって経糸の色が落ちて行き、横糸の様な白糸へ褪色して行く事で全体にブルーから白っぽいデニムへと色落ちて行きます。

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色落ちの違いとは?

デニムの色落ちの大まかな仕組みが分かった所で、色落ちの違いを知って自分好みの色落ちを見つけてみましょう。

織り上がったばかりのデニムは初めどれもインディゴブルーのデニムからスタートします。

 

その後、織り上げた状態から製品化する為の仕上げ加工の違いで色合いが大きく異なります。

 

また、デニムの色落ちにはいくつかの専門用語がありますので、専門用語と合わせてご紹介していきます。

まずは「デニムの加工なし」と製品加工の一つ、「洗い加工」の違いを見てみましょう。

リジッドデニム「洗い加工なし」

 

デニムは織り上げる工程で、滑りを良くして生産効率を上げる為に糸の表面に糊を付けています。

この糊を落とす前、未洗いのインディゴブルーのデニムをリジッドデニムと呼びます。

 

糊が効いていますのでゴアゴアと固い状態であるリジットデニムですが、リジットならではの独特の風合いを好むファンの方もあり、ゼロからデニムを育てたい方にはおすすめです。

 

洗い加工を施していないデメリットとしては、縮み代が大きくサイズが安定しない為、細かくサイズを調整したい物にはおすすめ出来ません。

リジットデニムの製品を選ぶ時は、デニムの種類にもより異なりますが、1サイズ上くらいの気持ちで選ぶ方が安心して着る事が出来ると思います。

「洗い加工」とは?

 

「洗い加工なし」のゴワゴワ感やサイズの狂いを軽減させる為に、デニムを事前に洗い、糊や樹脂を落とし、サイズを縮めておく目的で洗い加工を施します。

 

大きく分けて生地の状態で洗う「先洗い加工」とパンツやジャケットなどに縫製した後に洗う「後洗い加工(製品洗い加工とも言う事があります。)」の二つに大きく分けられます。

 

「先洗い加工」は織り上がった生地の状態で洗いをかけますので、生地全体が均一に仕上がります。

生地が安定し、その後に裁断して服に組み立てた後もサイズに大きな狂いが出る事が少なくなります。

デニムの色も均一に褪色します。

 

「後洗い加工」は製品に仕上がった物を洗います。生地の端となる襟の先やポケット淵などと背中や袖などの面積が大きな部分では乾燥にムラが出る為、洗い上がりにムラのある仕上がりになります。

その為。デニムの色も生地が重なる所と重ならない所での色むらが出てきます。

 

洗い加工の違いによっても色落ちの仕方が異なりますので、加工の違いも見てみましょう。

 

「洗い加工」の違いとは?

 

ワンウォッシュ加工

デニム加工の中でも最もポピュラーな加工で、50℃から80℃の水で一度洗浄し、ある程度表面の糊を落とした状態です。糊が程よく落ちる事でようやく生地らしい少し柔らかい風合いの生地になりますが、この程度の洗いではまだインディゴブルーのデニムです。長く色落ちを楽しんで行くには最適な状態です。

ストーンウォッシュ加工

デニムの風合いをさらに活かすために初めから少し着慣らしたデニムを表現する為に小石と合わせて洗浄する方法をストーンウォッシュ加工といいます。

 

デニム特有の全体の色落ちや、少しブルーよりも水色に近いデニム色を求める方にお勧めです。

また着心地も柔らかくなる事から、初めから着慣れた柔らかい着心地を求める方にもおすすめです。

ケミカルウォッシュ加工

更に淡い色に、柔らかくする加工として、脱色剤と共に洗浄するケミカルウォッシュ加工などがあります。

自然な洗いでは表現出来ない淡い水色やメリハリの効いたマダラ模様の様なデザインデニムにを求める方におすすめです。

エイジング加工という方法も。

本来であれば、洗い加工を施したデニムを流通させるのですが、さらに実際に着用して、膝や太股、お尻などを中心に実際に着用して生活した時のデニムの色落ちを再現するのが、エイジング加工(ヴィンテージ加工という事もあります。)です。

このあたりの色落ちのさせ方になってくると、職人技やアートなどの領域になっきますので、代表的な物を知っておきましょう。

シェービング加工

着用時に良く擦れるポケットや内腿をサンドペーパーやブラシで削る事で着用による褪色を再現します。この時、内腿にハの字形に入る色落ちを「ヒゲ」と呼んだり、膝裏に入る亀甲型の様な色落を「ハチの巣」と呼んだりします。

サンドブラスト加工

こちらもシェービング加工と同じ原理で広い面積を均一に褪色させたい太ももやお尻の部分にサンドペーパーやブラシの代わりに強力な空気の力で砂を吹きかけて褪色を再現します。

より繊細の模様状の色落ちも再現出来る為、よりアート的な色落ちを追求する事が出来ます。

まとめ

いかがでしょうか。

今回、デニムの色落ちの違いを見てきました。

お好みの色や色落ちの雰囲気が見つかりましたでしょうか?

デニムは、着る度に表情が深まる味わい深い生地です。自分だけのかっこいいデニムに育てて行きましょう。

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