2022.08.19 クリーニング ビジネススーツ
衣替えのタイミングに、ふと気付くと「穴が空いてる!!」という経験はありませんか??
穴の空いたお気に入りのスーツを眺めて落ち込む前に・・・
スーツの虫食い被害を防止するためにはクローゼットにしまう前と後の適切なお手入れが大切です。
害虫被害は、素材によってもその発生のしやすさは異なります。
圧倒的に被害が発生しやすい素材は、動物性タンパク質で構成される繊維のため、害虫にとって格好の餌となるのがスーツの主原料となる羊毛(ウール)です。
特に、ツイードなどに使用される太い繊維よりも、仕立ての良いスーツなどに使用される細く繊細な繊維やカシミア繊維などは、虫に取っては食べやすく、素材も薄い事から虫食い穴が開きやすい事になります。逆にナイロンやポリエステルなどの化学繊維を混紡しているスーツは害虫被害が少ない素材と言われていますが油断は大敵です。
そこで今回は、スーツや衣類に害虫がつく原因と対策について解説します。
日本に生息する主な衣類の害虫は「イガ」「コイガ」「ヒメカツオブシムシ」「ヒメマルカツオブシムシ」の4種類で、いずれの害虫も元々は屋外にいます。
ハトやスズメ、ツバメの巣などに生息していることが知られています。
成虫になれば衣類を食べませんが、幼虫の時期には衣類を食べて虫食い穴を発生させます。
害虫は最初からタンスやクローゼットの中にいるわけではありません。
それではどこのタイミングで害虫が衣類に付くのでしょうか?害虫被害の流れを見て行きましょう。
例えば、ヒメマルカツオブシムシは白色や淡色の花に集まる習性があります。
この習性から白い服や白いシーツにも飛来して、付着することが知られています。屋外で付着した害虫に気づかないまま部屋に入ってしまうと、害虫の侵入を許すことになります。
侵入した成虫は暗所を好むため、クローゼットやタンスの中に移動します。その後、衣類に産卵して幼虫が孵化。幼虫が衣類を食べ、虫食い穴を発生させるのです。
害虫被害を防止する方法について、日頃からできるケアをポイントを5つご紹介します。
害虫被害を大きく軽減できますので、ポイントを押さえて行きましょう。
害虫被害を防止する一番の方法は害虫を屋内に侵入させない事です。
屋外に干したシーツなどの洗濯物を取り込む前や、外から帰ってきた後の衣類にブラッシングをすることで付着した害虫を落とせます。多少の手間に感じますが、害虫の侵入防止が効果的です。
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侵入してしまった害虫がクローゼットやタンスの中で生きていくための栄養分を断つ事が大切です。特に衣服についた皮脂や食べ物の汚れは害虫の餌になるため、汚れを十分に落としてから保管するようにしましょう。
その為、長期保管に入る衣替えのタイミングのクリーニングが大切です。
ですが、通常のドライクリーニングだけでは、頑固な皮脂や汗汚れを落とす事が出来ない場合もあります。
衣替えのタイミングのクリーニングは、頑固な汚れもスッキリ落とせるウエットクリーニングが頼りになります。
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汚れと同様に虫の死骸なども害虫の栄養分になります。普段あまり開かないクローゼットでは、いつの間にか入り込んだ虫が死んでいることもあります。小まめにクローゼット内を掃除することも大切です。
害虫は適切な温度・湿度の環境下で活発に繊維を食べる特性があります。特に25~30℃、湿度50~80%の高温多湿の環境が好まれ、夏の暑い季節7月~9月は虫食い穴が発生しやすい時期と考えられます。換気と湿気取りによる湿度管理も有効です。
気を付けていても、人に付いて侵入する事など侵入を0にする事はできません。
ですので、防虫剤を使って保護する方法も有効的です。市販されている防虫剤にはさまざまな種類があり、使用方法も異なっています。製品の取扱説明書を読みながら適切に使いましょう。
また、防虫剤は一度だけではなく、定期的に交換するなどを怠ると効果はありません。
今回は、スーツの虫食いの原因と対策について解説してきました。
大切なスーツを長く美しく着る為に、害虫を室内に侵入させないことや、虫が好む環境を減らすなど、虫食い穴を見つけて落ち込む前に、衣替えの時の点検と定期的なメンテナンスを続けて行きましょう。