2022.07.04 フォーマル ビジネススーツ
スーツのポケットについては、普段そんなに気にしない人も多いのではないでしょうか?
社会人になるとスーツを着る機会が増え、TPOに合わせた着こなしが大切になってきます。
フォーマルマナー、ビジネスマナーの中では、主にスーツの色やシャツの衿型、ネクタイの組み合わせ・靴のデザインなどがよく注目されますが細かい部分では、スーツのポケットにも着る人の印象に繋がってくるポイントやマナーがあります。
そこで今回は、スーツのポケットについて正しい使い方とポケットの選び方のマナーについてご紹介していきます。
スーツやジャケットのポケットのスタイルは、長い歴史の中で変化しながら変わってきた伝統的なデザインとなります。ポケットの役割りと使い方、デザインの意味などについて見て行きましょう。
スーツには元々軍服に由来する部分も多く、胸ポケットには勲章やエンブレムなど、自分の経歴や立場などを相手に伝える目的で使われていました。
現在の胸ポケットは、チーフを入れる為のポケットになります。
胸ポケットのチーフにも相手に対してのメッセージが込められていますので、
相手の方へ自分の意志を伝えるポケットとしては変わっていません。
ですので、「小さい物だから……」と、手帳や名刺入れなどを入れるのはNGです。
物を入れる場所ではないことを覚えておきましょう。
結婚式や記念パーティーなどのフォーマルの場では、胸元に華やかなお祝いの気持ちをチーフに乗せて伝えましょう。
逆に、お葬式で着用するブラックフォーマルでは、オシャレや華やかに見せる機会ではありませんので、
胸ポケットには何も入れないようにしましょう。
便利な所にポケットがあるので、腰ポケットにも物を入れる人が多いと思いますが、フォーマル、就活時やビジネスシーンを含め、脇ポケットへ物を入れるのは控えましょう。
その理由は、スーツの綺麗なラインがポケットに荷物が入っていることでシルエットが悪くなってしまったり、荷物の重さでポケット口が開いてしまい、型崩れを起こってしまう場合があります。
小物は、しっかりとバックに入れて持っていくことを心掛けましょう。
スーツのポケットには、「フラップ(ふた)」と呼ばれるモノがデザインされています。
このフラップは本来、屋外での雨や埃などを避けるためにあります。
屋外では外に出す、屋内では中に入れる。
と覚えておくと良いでしょう。
ただ実際はここまで使い分けることは難しいので、フラップが左右統一されているか、中途半端に出ていないか、など最低限のことを気をつけておくことが大切です。
ちなみに、パーティーで着用され、屋内で着る事しか考えらえていないタキシードなどにはフラップが付いていません。
タキシードの場合、ポケットの口が開くと見た目が悪くなるので、購入時にしつけ糸が付いている場合は、外さないようにしましょう。
ジャケットの裏側にあるポケットですが、ジャケット表側は装飾の要素が強いですが、内ポケットは実際に何かを入れる実用性向けのポケットになります。ですが、実際はこちらも物を入れるとウエストのクビレが消えてしまい良くありません。
入れるとしても薄めの長財布や手帳、名刺入れなどを一時的にしまう程度に止めましょう。
特に、パンツのポケットに物を入れるとシルエットだけでなく、入れた物の厚みでユトリが無くなり破れやすくなる傾向がありますので、パンツのポケットに財布や家や車のキーを入れる事は控えましょう。
先程もお伝えしましたが、ジャケットの外面のポケットは装飾的意味合いの強いポケットです。
特に腰ポケットはデザインによって適した着用シーンやイメージがありますので、確認しておきましょう。
水平フラップポケットは、スーツの基本的スタイルのポケットです。
フォーマル、ビジネス問わず、スーツに最も多く使われているポケットのデザインで、あらゆるシーンでマナーを気にすることなく着用できます。
入社式のスーツや社会人一年目など、スーツを初めて着る方などは標準タイプの1着持っておくと便利です。
スラントポケットは、地面に対して水平ではなく、中心からハの字にむけて斜めにデザインされたタイプです。
斜めにすることで、遠近感が生まれ視覚的にシャープに腰回りをスッキリと見せることができます。
スーツ2着目以降でアクセントに楽しんだり、スーツをスリムにすっきり見せたい、シルエットを重視したい方にお勧めです。
しかし、見る人によっては遊んでおり、正式ではない印象を与える事もありますので、喪服として着用されるブラックフォーマルにはおすすめ出来ないデザインになります。
チェンジポケットは、右の腰ポケットの上に配置された小さなポケットです。
チェンジは英語で「お釣り」を意味し、もともとは小銭を入れるために使われていたと言われています。また、別の説では、チェンジポケットは狩猟の際に代えの弾薬を入れるために使われていたとも言われています。現代では、装飾用のポケットとして考えられていますので、伝統的なチェック柄などが多いイギリスのスーツスタイルとの相性が良く、スタイリッシュさのあるオシャレな雰囲気を演出したい方におすすめです。
しかしこちらもデザインの由来を考えると、街着、普段着のスーツの意味合いが強いデザインですので、ビジネスでは着用できますが、就活の面接や重要な商談、会議など改まった機会には相応しくないと言えるでしょう。
アウトポケットは、パッチポケットとも呼ばれる貼り付けポケットです。
ポケットの作りとしては最も原型的デザインであり、上記の3つのタイプとは異なり、見た目の印象が一気にカジュアルになります。
主に、ジャケット(プレザー)、クールビズ用のカジュアルなジャケットに多く使用されています。
その為、ジャケパンすたいるのビジネスカジュアルなど日常的に使われるジャケットにおすすめなデザインです。
いかがでしたでしょうか?
細かく見て行けば、スーツのデザインや着こなし一つ一つに意味やマナーが見えてきます。
本来の正しい使い方を理解してカッコよくスーツを着こなしましょう。
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