2022.06.12 結婚式参列衣装 新郎衣装 ビジネススーツ
スーツと一口に言っても、
毎日のビジネスシーンはもちろん、フォーマルシーンやパーティーシーンなどの特別な機会に着るスーツもあります。
そして、量販店などで購入出来る安価なスーツから、ブランドや専門店で取り扱われる高額なものまで値段も様々です。
ここぞ!という時の為にもいいスーツを一着準備しておきたい所ですが、
「安いスーツと高額な高級スーツには、どんな違いがあるのだろうか?」と思われる方もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、高級スーツの違いついて見て行きましょう。
まずは、分かりやすくする為に価格の違いからスーツを見てみましょう。
スーツの価格は購入場所やブランドにより違いがありますが、費用の目安としては、次のとおりです。
・既製品スーツ店:2~8万円
・オーダースーツ専門店:3~25万円
・ブランドスーツ店:6~30万円
・フルオーダー店:20万~50万
価値観は人それぞれですので、高級スーツと言っても、きちんとした定義が無く難しいのですが、各スーツの価格帯を参考にしてみて行きましょう。
スーツの購入を検討する場合大きく分けて、既製品のスーツとオーダースーツから選ぶ事になります。
自分にピッタリと添うフィット感も高級スーツの一つのポイントになりますし、また自分の好みの色柄を選ぶ事も大切です。
決められた素材とデザインを基本となるサイズを元に、(例えば、Y体A体やAB体といった体のバランスと身長を元に上下セットで仕立てられており)袖丈とパンツの股下、パンツのウエストを調整して出来上がりとなります。
もう一つがオーダースーツです。
オーダースーツの場合、大きく分けて3つの種類あります。
・パターンオーダー
好きな素材が選べる事もポイントになり、サイズにかんしては、既製服と同等の修正にプラスした上着丈胴回りの調整が可能になります。
・イージーオーダー
パターンオーダーと同じく素材が選べ、サイズの面ではパターンオーダーにプラスして、パンツのシルエット調整が可能になります。補正範囲は限られますが体型に合わせた体型補正も可能になります。
・フルオーダー
素材が選べ、サイズに関してはゼロの状態から採寸をもとに型紙から作り、仮縫い、微調整を繰り返しピッタリと好みのサイズに仕立てる事ができます。
身長や体型のバランスが標準的であれば、スーツの色柄も含め、既製品でもフィットするものが増えてきますが、なかなか全てを備えた一着を探すのは難しい事だと思います。反対に全てを好みに近づけようと思うと、フルオーダーになってしまいますので、価値観に合った基準で満足いく物を選んで頂くのが正解だと思います。
材料はスーツのコストの一部ですので、低いコストで沢山用意出来る材料を使う方が材料コストは低く設定できます。
低コストの材料としては、工場で量産しやすい化学繊維(例えば、ポリエステルやナイロンなど)
逆に量産の難しい材料として天然繊維(例えば、羊毛のウールや蚕から作るシルクなど)が上げられます。
ですが、化学繊維、天然繊維の違いには、使用用途に合わせて材料の特徴を生かしている場合もありますので、材料の特徴も理解しておきましょう。
化学繊維のメリットとデメリット
メリットとして一番に上げられるのは、引っ張り方向への耐久性と発色の良さです。
身近で使われているものでは、釣り糸などもポリエステルやナイロンなどで作られており、天然繊維では再現出来ない耐久性です。
そして原料の段階で着色できますので、後から何度も染める天然繊維などと比べ手間なく着色でき、芯から鮮やかな発色と一定の品質に仕上げ安いという事もメリットになります。
デメリットとしては、熱に弱い事と、しなやかさの再現が天然繊維に比べ難しい事です。
元々の原料を、熱により加工して繊維状に加工していますので、洗濯時のアイロンなどで変形してしまう事もあります。また天然繊維に比べ、張りが残りやすく、肌が敏感の方には刺激として感じる場合もあります。
天然繊維のメリットとデメリット
メリットとしては、素材の品質にもよりますが、しなやかで柔らかい質感が肌にやさしく、体にも馴染みますので、着心地の面では化学繊維に勝る部分です。
また、しなやかさは見た目の面でも違いを与えますので、スーツの素材としては、重要なメリットになります。
特に高級素材に代表されるイタリア製やイギリス製、日本製などの柔らかい羊の毛を使用したものや、カシミヤに代表される山羊の毛など希少性の高い素材を使うと、着心地や見た目に差が生まれます。
デメリットとしては、天然素材である事から不均等の素材の品質をそろえるためには大変な労力
が必要で、羊や山羊の育て方から始まり、紡績して加工するまでに多くのコストが必要になります。
耐久性などの機能面を重視すると化学繊維の入ったスーツがいいと思いますが、とっておきの場面で着るものと考えると天然素材で見た目を重視した物にも価値が有るのではないでしょうか。
スーツを着用するシーンや相手の事を考えて選ぶと無駄の無い買い物が出来ると思います。
仕立てには、ミシンなどの機材を使う既製品スーツを中心としたマシンメイドと、オーダースーツを中心とした職人の手作業による手縫いの二つがあります。
どちらの仕立て方にも、いい部分と悪い部分がありますので、知っておきましょう。
既製品スーツを中心としたマシンメイドのメリットとデメリット
メリットとしては、先ほどの生地と同様に単純な工程は人の手間を省く事がコスト削減につながる為、ミシンなどの機材を使う事で人手と時間を短縮する事が可能です。
そして均一な製品を作るには大変優れています。
デメリットとしては、個々のデザインに合わせた細かな仕様変更や素材ごとに合わせた縫い目の手加減などの細かい調整には逆に手間がかかる場合もあります。
オーダースーツを中心とした手縫いのメリットとデメリット
マシンメイドとは反対に、素材に合わせて糸調子を調整できますので、スーツの顔となる襟や肩付け廻りの立体感や曲線部分の柔らかい雰囲気の仕立てには手縫いの方が向いています。
デメリットとしては、仕立ての時間と合わせて、品質を守る為の職人を育てる費用や手間と言ったコストがかかってしまう事です。
仕立ての部分では、現在はマシンメイドの技術も向上してきており、手縫い風の再現も出来るようになって来ていますが、やはり手縫いの温かみなどマシンメイドには再現出来ない部分もあります。
このあたりは好みや嗜好によるものも強くなりますので、お好みに合う物を選ぶ事が大切です。
今回、高級スーツの違いを見てきました。
価格やサイズ感、着用用途のバランスに合わせて、後悔の無い、
ここぞ!という時の一着準備して頂ければと思います。