2015.10.18
アルスターコートとは、上襟と下襟が同じ幅で出来ている襟のデザインで、ダブル6ボタンまたはダブル8ボタンの厚手のコート総称を言います。1869年に登場し、日本では昭和初期に流行した過去を持ち、北アイルランドのアルスター地方産のウールを使い、当地で着用していたことに由来します。
さて、そんなアルスターコートがまた再注目されています。クラシックな3ピーススーツのトレンドの追い風に乗って、コートも定番のクラシックなデザインが多くみられるようになってきました。チェスターコートは持ってる、既製品には少ないコートが欲しい、そのようにお考えの方に特にオススメするコートと言えるかもしれませんね。また、映画好きな方は、ご存じだと思いますが、「 007 」のピアースブロスナムが、カッコよく着こなしてました。まぁ、外人さんは何を着ても似合う気がするのは、私だけではないと思いますが…。
ちなみに、コートをオーダーされる方の大半は、既製品のサイズが大きすぎてスーツと相性が悪いから、という理由の方が多いです。確かに既製品メーカーサイドからすれば、上から羽織るモノなので大き目に作っておけば、在庫リスクが少なくなりますので当たり前のような気がしますが、スーツをオーダーしている方からすれば、少し寂しい生産背景の話になってしまいます。
また、コートって、基本的にスーツより高いので、できればいいモノを長く10年くらいは着たいアイテムの代表だと思います。これから寒さが本格的になってきますが、お考えの方は、できるだけスーツを着用したままサイズ感を確かめて、ジャストサイズを買われた方が満足できる確率が上がると思います。
コートは、外出の際は羽織り、会社のエントランスでは脱いでから入るのが基本です。コートは、本来外で着用するアイテムな為、いくら高級なコートを着ていても室内で着ると失礼にあたります。
脱いだコートは内側を外表にしてたたみ、置く際もイスなどをよごさないような配慮も必要です。