2020.11.10
こんにちは、ロードハウス 赤尾です。
まだ、コロナは収まらない事態が続いていますね、
そんな中で、新しい生活様式で工夫しながら日常生活を取り戻していることと思います。
私どもでの、スーツのオーダー件数も、うれしいことに、徐々に戻ってきています。
ありがたい限りです。
今回は、シワの話です。
せっかく、すばらしいスーツを仕立てていただいても、
シワシワになってしまっては、非常に残念で、もったいない、
さらには、長く着て貰う為にも、シワの管理について、お話しときたいと思います。
まず、シワの発生しやすい、素材や原因がら探っていきたいと思います。
ざっと、シワになりやすい素材から、書きますと
シワになりやすい ⇒ 綿・麻・シルク(植物性天然繊維) ⇒ レーヨン系(植物由来再生繊維)
⇒ ウール・カシミア(動物性天然繊維) ⇒ ポリエステル・アクリル(合成繊維) ⇒ シワになりにくい
ざっと、こんな感じです。植物性の素材はシワになりやすく、化学系の合成繊維はシワになりにくいと
覚えておくと、便利です。
これらの素材を織物にすると、スーツ地やシャツ地のような生地になります。
皆様のお持ちのシャツを考えていただいても、いいと思いますが、
シャツの綿100%のものは、大変シワになりやすく、形態安定が入っていても、
洗濯後はアイロンが必要だと思います。
しかし、ここにポリエステルが50%や60%入ってくると、大幅にアイロンの手間が軽減されます。
それは、合成繊維のシワのなりにくさからくるものです。
次に、スーツにおいてシワが発生する原因ですが、着用時においての動作や運動だけではなく、
保管時にも、肩がきちんと合ったハンガー以外に掛けたり、吊らずに畳んだままにしておくと、シワになります。
織物の組織の糸の位置が少しずれてしまうことで、シワは発生します。
次に、スーツにシワが入った時の対処ですが、
一番は、着たら必ず整えてハンギングしてください。ハンガーは必ず肩のあるサイズの合ったもの
にしてください。
次に、吊るしていても、なかなかシワが治らない場合、特にパンツのモモのあたりがなりやすいですが、
一般的には、アイロンやスチームで直ります。
もっと簡単にする場合は、霧吹きで少し湿らせていただいても、似た効果が得られます。
また、浴室のような、高温多湿の場所で吊っていても、効果はあります。
ただし、通常の保管をこのような場所にするのは避けてくださいね?
スーツにとって湿気はカビ発生の原因となります。くれぐれも通常の保管は、湿気の少ない空気が通る場所にしてください。
最後に、どうしても、シワが回復しない場合は、クリーニングを使うのも手段としてはあります。
ただし、クリーニングは例えばシーズン終わりにルーティンでだすような感覚で、
シーズン途中で頻繁に出さなくてもいいように、日常の保管には気を使いましょう。
良い状態でスーツを着用していただき、長くきて頂きたいので書かせていただきました。