2020.09.16 ビジネススーツ
ようやく、朝晩と涼しく過ごしやすい気候になってきました。
我々スーツ屋は、浮足立ってきています。 スーツシーズン到来です。
こんにちは、ロードハウス 赤尾です。
今回ですが、私が生まれた時代の 昭和から → 平成 → 令和 と時代が変わってきて、
ビジネスにおけるスーツ(ビジネススーツ)のスタイルはもちろん変化していますが、
ビジネススーツ そのものの『有り方』とでもいいましょうか、
変わった部分と変わらない部分 とあるんじゃないかということで、
そんな話をしていきます。
少し前には、ビジネスには、やっぱりビジネススーツが必要です。勝負スーツが必要です。っていう話をさせてもらいましたが、
今回は、もう少し掘り下げて、話したいと思います。
まず、ビジネススーツのスタイリングですが、
前提として、時代の経過とともに、皆様の着こなしが上手になっていることは確かです。
言い換えれば、センスが良くなっています。
これだけ情報が乱立する時代において、ご自身の立場や好みによって、取捨選択して着こなして
いらっしゃいます。
どうゆうことかと、言いますと、ビジネススーツのスタイリングにおいて、今は「これっ!」
といった、スタイルがあるわけではないいうことです。
例えば、昭和バブルの頃は、みんなが、ダボっとしたスーツを着ていました。
ダブルのスーツも多かったですし、
みんなタックの入ったスラックスを履いていました。
平成になり、反対に、タイトでモードっぽい、スタイルが中心になりました。
そんな中で、ブリティッシュが良い時代も、イタリアンが良い時代も、あり、
平成の終盤からこの令和にいたっては、これらのスタイルが、全て乱立しています。
トラッドもかこいいですし、ダブルのスーツもまた認知されています。 タイトが好きな方もいらっしゃれば、
ゆったりスタイルもキテいます。
その中で、自分に合うスタイル、好きなスタイル、を上手に選択して着こなされている時代になっています。
ということは、?
ビジネスの場面においての、服装のこうあるべきという、決まったスタイルがなくなってきているということです。
そして、制服感覚であった、ビジネススーツの有り方が、内面を映し出すスタイルに変わってきています。
例えば、昔よく問題になった、高校や中学の校則がきついんじゃないか? っていう話も
なくなってきたと思いませんか?
それと同じです。 自由度が増したからこそ、自己管理や自主性が大切になったのといっしょなのです。
次に、ビジネススーツを着る機会について話したい思います。
平成のクールビズ、平成後半のスーパークールビズなどを経て、
ご存知のように、世間では、リモートの機会が増えて、スーツを着る機会が減った人も多くいらっしゃいます。
そうでなくても、先進的な業界が中心になって、仕事着としてのカジュアル化やドレスコードフリーが進んでいます。
ビジネススーツを着用する頻度は確かに業界によって凸凹はありますが、減少してきています。
ただし、(ここからが、クライマックスです。)
この状況においても、ほとんどのビジネスマンが、着る機会は減ってるけど、着る機会は確実にあって、
ビジネススーツは
必要なんです。って方が、ほとんどなんです。
ここから、さらに考察します。
先程お話したように、令和の時代は、個人でスタイリングを管理する時代になった為に、ビジネススーツを
制服として着用していた人には、大変な時代になってきています。
スタイリングを自分で決めて、カジュアルからビジネススーツまで、仕事着を管理しなければならないのです。
まとめます。
そこで、令和のビジネススーツは、我々テーラー(オーダー)の出番なのです。
1・ 着る機会が減ったからこそ着るタイミングは大事な時です。
ご自身に合った、仕立てのいいスーツを着て下さい。
2・ 仕事で着る服を自分で考えなければならない時代だからからこそ、我々といっしょに作り上げましょう。
3・自分のスタイルを持った方は、オーダーでなければ表現できないことが多すぎます。
すみません、長々と書いてしまいました。
自分への戒めとしても、我々も日々進化しなければ、令和はこれをやっていればOKの時代ではないので
ついていけなくなり、皆様に合うスーツ、いいスーツ、欲しいスーツ を提供できなくなりますので、
書きました。
最後まで見て頂いてありがとうございました。