2020.09.15
スーツを着たとき、よく見たら穴が・・・
それって、もしかしてタバコの火?
それとも虫食い?
衣類をダメにする原因として、虫食いやタバコの火による
穴がありますが、そのまま放置しておくと、穴が
広がったり、裂けたりして修復不能状態に。
今回は、いつの間にかやられている虫食いと
その予防と対策についてご紹介したいと思います。
基本的にスーツは、ウール(羊毛)で出来ている
事が多く、その性質上、吸湿性、回復性に優れている為
今も重宝されています。
また、ポリエステルなどの化学繊維と比べ、
高級感、柔らかさ、着心地の良さなどが
魅力の素材です。
特に、スーツに使われるウールは、繊維が細く
おいしいから食べやすいのでしょうか?
実は、外出時の服や洗濯物に
産み付けられた卵が、孵化してクローゼットの
中で、衣類を食べてしまうんです。
対策としては、しまう前に
「 しっかり洗って、しっかり乾燥させる 」
この基本が大事です。
他にも、
「 スーツを着たら、ブラッシングして
付着物を落とす 」
「 クローゼットは、衣類を離してしまい
防虫剤を定期的に交換する 」
「 食べこぼしは、ほっとかない 」
日頃から、このような事に注意しておくと
大切な衣類を、虫たちから守ってやれます。
衣替えを済ませ、いざスーツを着ようとしたら、
虫食いの穴に、ガッカリされた方も多いと思います。
しかも、1か所だけではなく、複数個所・・・
虫食いを発見した時は、あきらめず
専門家に相談する事をオススメします。
程度、素材、経年変化などにより、すべてでは
ありませんが、目立たなく修復する事が可能です。
「 かけつぎ 」と呼ばれる熟練の職人さんが
2~3ミリの穴でも、糸を1本1本織りこむ作業を
1時間以上かけておこないます。
虫めがね越しに、糸を織りこむ技術は
年々後継者が減少していますので、大事に
残していきたい技でもあります。
※ 素材によって、直した跡の仕上がりに差が出る場合があります。
今回は、虫食いについてでしたが、しっかり予防していても
いつの間にか、やられている事が多いのではないでしょうか。
大事なスーツが虫食いにあったら、まずは専門家に相談
するのが間違いないと思います。
衣替えの時期には、よくお問い合わせがありますので
参考にしてみてくださいね。