2020.08.04 岡山デニムスーツ
今回、デニムの織り方の一つについて、書いてみたいと思います。
こんにちは、ロードハウス 赤尾です。
皆様は、『ブロークンデニム』なるデニムをご存知でしょうか?
デニムの歴史で言うと、少し新しめのデニム生地(織り方)(1971年にラングラーが採用した生地)なのですが、
私は、この業界で仕事をするまで、全く知りませんでした。
最初に聞いた時には、 ユーズド感をだした、加工した感じのあるデニムだと勝手にイメージしていました。
しかしながら、実際は全く反対のデニムでした。
デニム生地の織り方は、基本的に綾織りであることは以前紹介しましたが、
この綾の斜めに入るラインの向きや模様で織の特徴がでます。
ちなみにロードハウスのデニムスーツは、ほとんどこのデニム生地です。
一般的には、右綾(斜めに見えるラインが右上がりの織)が
リーバイスに代表される、一般的で最も多い織り方です。
特徴としては、しっかりとした生地で、伸びにくく、男っぽいイメージです。
逆目の左綾(斜めに見えるラインが左上がりの織)は、女性っぽいイメージで、リーでよく使われている生地です。
ゆったりと織り込んいるので、やわらかく、馴染みやすいのが特徴的です。
この2種類の織に関しては、一方に力がかかりやすいので、ビンテージジーンズで良く見る
ヨレというか、歪みというか、ねじれ、の原因がこの織の向きの違いなのです。
今では、事前に洗い加工をして、サイズ感やこの生地の特徴も踏まえてできているので、ビンテージジーンズのような
心配はいらないのですが、・・・
オーダージーンズもできます。
この、デニムのマイナスな部分を克服して、なお且つ両方のいい部分も持ち合わせるべく
開発されたのが、『ブロークンデニム』なのです。
端的に言うと、「右綾」と「左綾」を交互に繰り返して織ったということです。
こんな感じです。明らかに前の2つと違うのが分かりますか?
斜めの線が、交互にきますよね。
なんと、進化したデニムだったのです。
ラングラー好きの方では、有名なデニムなのですが、
一般的にはあまり浸透していないらしく、そこまでの頻度では使用されていません。
改めて見るといいデニムなのですが、・・・・
改めて、デニム人気の一翼を担う生地になったらいいな と思うこのごろです。
少し話がそれます、
我々が作っている、『デニムスーツ』は、一般的なスーツ生地が、デニムのようなブロークンがないように、
『デニムスーツ』そのものには、「ブロークンデニム」がいいわけではありませんが、
色々な特徴や、バリエーションを楽しむのには、いいかもしれません。
我々も『岡山デニム』で進化できるように、バリエーションや、新しい取り組みをしていきます。
たまに気にして、ホームページなど訪れてやってください。(もちろんお店にも!)
お待ちしています。
おっと、もう一つ、デニムでも使われる織りで一つ紹介忘れていました。
「ヘリンボーン」って生地もあるんですよ。
こんな感じの柄がでる生地です。 よく見ませんか?
デニムでは、あまり聞きませんが、スーツ地では一般的で、皆様よくご存知だと思います。
どちらかというと、柄を楽しむ生地であり、強度等の特徴がそれほどあるものではありません。
が、私は、この柄も結構好きで、シーズン問わず、いいなあ~ と思いながら、生地を見ています。
オーダーについて、しってもらえたらうれしいです。
デニム生地もスーツ生地も、種類がないようで、結構ありますよ。
デニム好きも、これだけ色々知れることがあると、日々発見があって楽しいものですね。
デニムについても、度々ブログアップしていきますね。
改めて、またお会いしましょう。