2020.03.12 ビジネススーツ セットアップ ジャケット
こんにちは、ロードハウス 赤尾です。
皆様は、アンダーボタンマナー(アンボタンマナー)という言葉を聞かれたことがありますか?
「ジャケットやベストの一番下の釦はとめない」 というルール(マナー)のことです。
ご存知の方も多いと思いますが、改めてご説明しますと、ジャケット(シングル)の3つボタンや2つボタンの前合わせの一番下のボタンはとめないのがマナーとなっています。
(ベスト着用時はジャケットは全てのボタンを外します、また、着席時も外す方がよいです)
ベスト(シングル)も、5つボタンでも6つボタンでも一番下のボタンはとめません。
こんな、マナー(ルール)なのです。
これは、是非実践してください。難しいことではないです。
今回は、どうしてこのようなルールになったのか?書いてみたいと思います。
まず、一番の基本の考え方として、「スーツ」は、美しく、きれいであるべき、衣装であることが前提となります。
ジャケットの一番下のボタンをとめるとどんなことになるか?
なにかおかしくないですか? なんだろう? このシワどうして?
そうです、その違和感こそが、美しくきれいでないことからくる違和感です。
下の写真を見ていただきますと、分かると思いますが、第二ボタンの位置では、既に裾の湾曲が始まっていて、第一ボタンの位置と比べると開いているのが分かりますでしょうか?
そのために、第二ボタンをとめると、第一ボタンの箇所は、ゆとりができてしまい、シワがよってしまいます。(このシワが違和感なのです。)
スーツは美しくきていただくのが一番です。
その為にこのシワが発生する事が、NGの理由なのです。
ベストも同じ理由だと考えられます。
一番下のボタンでも湾曲していない場合もありますが、位置が丁度腰骨のあたりに最終ボタンはきます。ベストが開かなくとも、体が開く位置になります。
この一番下のボタンをとめないのには、例外もあります。
1.シングルブレストでも、フロントの湾曲をなくして、2つ下まで止めれるようにしたジャケット。(アメリカのアイビーなど)
2.ダブルブレストスーツ
基本的には、裾のカッティングがスクエア(直角)にカットされていて、湾曲がない。(写真は一番下をとめていませんが、とめても変なシワははいりません。)
3.学生服、軍服など
2と同じようにスクエアカットになっている場合が多い。
このように、例外となるものは、裾まで、まっすぐとカッティングされていることが分かります。
美しく着ていただく為には、一番下までとめる習慣になっていたら、難しいかもしれませんが、一番下は、気づいた時には外して、こちらが習慣になるように心がけましょう。
ビジネスにおいても、できるだけ正しくきていただくことを推奨します。