2020.02.20
三寒四温とはよく言ったもので、本当にそれくらいの割合で暖かさを感じる季節になりました。
体調管理には、入浴と、着る服の選択で気を付けていこうと思っている今日この頃のロードハウス赤尾です。
暖かくなってくると、春夏用のスーツ生地の出番です。
私どもロードハウスも2020年SS(春夏)の生地が揃ってまいりました。お客様を迎える準備は万全です。
今回は暖かくなると、是非皆様に着てもらいたい素材、「モヘア」(Mohair)の入った生地を紹介します。
「モヘア」(モヘヤ)と聞いて皆様は何の毛(どんな動物の毛)か分かりますか?
モヘアは、山羊の毛(正確にはアンゴラ山羊の毛)なのです。
素材で表記される時にアンゴラと書かれるものは、アンゴラウサギの毛です。混同しがちですが、間違いのないように。
また、同じヤギでもカシミア山羊とも種類は異なります。(こちらはカシミヤと表示されます)
モヘアのなかでも、全体の15%程度の収穫量しかない若い山羊(仔山羊)の毛をキッドモヘアといいます。
みなさんもどこかで聞いたことがあるかもしれません。
このキッドモヘアは柔らかく、モヘアの中では細く、希少なので、高価で取引されます。
このモヘアの特徴ですが、2大特徴は、
1・通気性に優れている。
通気性があり、スーツ地での夏の素材として適しています。
2・光沢がある。
ウールに比べて、原毛の表面のザラザラが少ない為、糸にしたときの艶は、モヘアの方があります。
いいことばかり書いてはいけないので、・・・
通気性がいいということは、保温性が弱いと言う事になります。
これは、モヘアの原毛がウールの原毛よりも太くて直毛なのでこのような現象がおこります。(太さ約1.5倍)これを練り上げて1本の糸にするときにウールよりも凹凸ができてきます。
これが、通気性に結び付きます。
反面保温性は劣ります。だからモヘア混の生地は、春夏中心の素材なのです。
また、弾力性や回復力はウールに劣ります。
これは、クリンプという原毛のチヂレがウールより少ないことによります。
山羊の毛の方が、ウールと比べると原糸は直毛に近く、原糸がチヂレている羊毛(ウール)を練り上げた方が複雑に絡まって弾力性が生まれるといった現象からこのようになります。
生地にしたときに、このようなマイナスを補うために、ほとんどの場合モヘア(山羊)はウール(羊毛)と一緒に生地に織りあげます。
そうしたことで、春夏に快適な、通気性や艶のモヘアの特徴を活かしながら、弾力性や回復力のあるウールの機能も合わせ持った快適な生地が誕生するのです。
このような特徴により、モヘア混は、ジャケット単品としても好まれます。
ジャケットを着ていた方がサマになるときありますよね、かといって綿や麻だとカジュアルっぽくなりすぎる時に、丁度いいのがモヘア混のジャケットです。
夏、モヘア混の生地、「ロードハウス」でも多くお取扱いしています。
快適を見に来て下さい。
ご来店お待ちしております。