2019.10.01
こんにちは、ロードハウス赤尾です。
衣替えが本格的に始まり、9月はおかげさまで、とても忙しくさせて頂きました。
いつもあがとうございます。オーダーも今なら、冬が始まる前に納品させていただけますので、お早目にお考えください。
今回は、スラックスの裾をどうするのがいいか?といったテーマで書いてみたいと思います。長さもさることながら、裾を「シングル」にするのか、「ダブル」にするのか、ここで悩まれるお客様もけっこう多いのです。
シングル(プレーン)
ダブル(ターンナップ)
私の個人的な見解としては、本当に好みで、ご本人のお好きな方でいいと思っています。その為、それぞれの特徴などと、少しのウンチクで説明したいと思います。皆様でどちらにしようか考えてください。
私個人的には、ダブルの裾(ターンナップ)を好みます。
歴史を見ると、元々はシングル(プレーン)しかなかったのは、想像がつくかなと思います。ダブルが始まったのは、雨などで裾が汚れないように、裾を折ったのが始まりと言われています。
ヨーロッパでは、シングルのことを、何もないので、プレーン(Plain)と言い、ダブルのことを、折り返しているので、ターンナップ(Turn up)と言います。シングルとダブルは、日本で使われているだけですので、注意してくださいね。
見た目の印象の違いに戻りたいと思います。
まず、シングル(プレーン)ですが、足元がスッキリして、スタイリッシュに長く見える効果があります。特にタイトな仕様に適しています。ジャケットがシンプルでタイトであれば、スラックスもタイトにして、シングル(プレーン)にした方が、スッキリして、爽やかな印象です。
次に、ダブル(ターンナップ)ですが、ジャケットがダブルであったり、3ピーススーツなどの重厚感や、デコラクティブな場合は、スラックスの裾をダブル(ターンナップ)にして、バランスを取ると、全体的にまとまりがでます。また、最近は靴にも、重厚感のあるものが増えています。重厚な靴も合わせてダブル(ターンナップ)は合いやすいと言えます。
また、効果としては、裾が重くなるので、センタープリーツの線が、きれいに出る利点もあります。
この、ダブル(ターンナップ)の場合の折り返しの幅ですが、一般的には、3.5cm~4.5cmが多くなっています。この幅は、身長とのバランスやジャケットや靴とのバランスを考えた方がいいです。身長が高いと、幅も太くてバランスがとりやすいですが、低い方は、ダブル幅が長すぎるとバランスがとりづらい傾向があります。
以上のことを、踏まえて、シングル(プレーン)とダブル(ターンナップ)どうするのか、判断材料にしてください。
おまけで、付け加えます。
フォーマルウェアについては、シングル(プレーン)を推奨します。
理由としては、モーニングコートやタキシードは、もちろんスラックスに側章(シルクの別布を貼り付けます)がついていますので、物理的に、ダブル(ターンナップ)は不可能です。また、欧米では、元々フォーマルから派生して、ビジネスウェアが広まった為、ビジネスはどちらでもいいが、フォーマルは、シングル(プレーン)が普通であるといった認識があります。
日本での葬祭の場合などを考えても、あまり華美にならないようにした方がいいかなとも思います。
フォーマルの際は、このようなことも考えてください。
裾一つとっても、考えさせられますね。第一印象も大事ですよ。