2017.10.06 ビジネススーツ
皆さんこんにちは。
岡山のオーダースーツ専門店
『服を福につなげる仕立屋』ロードハウスの遠藤です。
今日は、生憎の雨ですね、、雨が降ると通勤の時に、いつも以上に車が多くなるので個人的には、イヤです(笑)
しかし、たまには雨も降らないといけませんけどね、、
たまに、雨の匂いがするっていう方がいませんか??
私は、全く匂いませんので、気のせいじゃない?って思っていました(笑)
調べてみると
実は雨は降る前と降った後では『匂い』が違うと指摘をされています。雨が降る前の匂いは、ペトリコールという物質が原因で、植物が土の中で発する油分に降り始めた雨が混ざると生じる匂いです。一方、雨が降った後の匂いは、ジオスミンという土の中の細菌が出す物質が原因だそうです。
気のせいじゃなかったんですね?ちゃんと理由があったんです!
今日は、昨日に続いて、パンツに関するお話です。
スーツのパンツには、裾の仕上げが、『シングル』、『ダブル』とあります!
ダブルが誕生した理由は、諸説あるのですが、オシャレで有名なイギリス紳士が雨の日、裾を汚さないためにパンツの裾を折り返してパーティー会場にやってきました。
それを見た、オシャレに敏感なニューヨーカーが「これが新しいファッションの形か!」とこぞって真似を始めたことがダブルのはじまりだと言われています。
『シングル』
・裾の折り返しがないのがシングル
見た目の印象は、シングルは足がスッキリ長く見え、
フォーマルや礼服では厳格な決まりがあり、裾はシングルでなくてはいけません。
そのルーツは軍服にあります。
現在、着られているスーツの起源は軍服にあり、軍服はスラックスの側面に”ブレイド”とよばれるテープ状のものが縫い付けられています。
なので、軍服はダブルとして裾を折り返そうにも、折り返せないようになっているのです。
燕尾服やタキシードといったフォーマルウェアはその名残として、これが受け継がれているので、ダブルの裾は存在しません。
「フォーマルや礼服ではシングル」
これに対し、仕事として日常で着用するスーツはデイリーウェア、フォーマルウェアと区別するために裾をダブルにしたという説もあります。
『ダブル』
・裾を折り返すのがダブル
ダブルはパンツに躍動感が出て、オシャレに見える。
ファーマルな場ではシングル。
仕事着としてスーツを着るなら、シングル・ダブル、厳密な決まりはなく、自分の好みで選ぶことが出来ます。
では、ダブルを選んだ場合、店員さんからもう1つ質問を投げかけられることがありますよね?
それは、「ダブルの折り返しの幅は何cmにするのか?」
一般的にダブル折り返し幅は4cm~4.5cmが良いといわれています。
しかし、この幅は着る人の身長やパンツのデザインによって、キレイに見える幅が変わりますので、お店の人と相談して決めるのがよいと思います。
裾の仕上げには、実はシングルとダブルではなく、もう1種類あります。
それは、「モーニング」とよばれる特殊な仕上げの方法です。
モーニングはスラックスの前裾が後裾より1cm~1.5cm程度、短くなるように斜めにカットされた仕上がりになり、甲の上で前裾がたるまないような工夫が施されています。
名前の由来は、モーニングコートの裾の形がこうなっているためですが、タキシードや燕尾服といったフォーマルウェアはよく見ると、ただのシングルではなく、斜めにカットしたモーニングカットになっています。
足をスッキリ見せる効果がありますので、普段使いのスーツでも、まっすぐカットするシングルではなくモーニングカットにされる方もも多いです。
最後に今日のまとめです。
フォーマルな装いでは、パンツの裾はシングル仕上げが良いです。
普段のスーツでは、シングルでもダブルでも何の問題ありません。
もし、ダブルを選ばれるなら、その折り返し幅はご自身の身長とパンツのデザインを考えてバランスの良い折幅に仕上げましょう。
また、礼服で使われる前裾が後裾より短いモーニングカットという仕上がりもあり、足をスッキリ見せる効果があるので、シングル派で細身のパンツを選ぶ際には、是非、取り入れてみて下さい。